救急現場での妊婦CPA対応

どうもQ二郎です。

今回からは周産期シリーズをお届けする予定です!

ところで妊婦さんのCPAに対応したことはありますか?

我が子に会えるのを楽しみにしている最中、突然襲う悲報はその家族全員だけではなく救護者へも大きなストレスを与えることが研究で示されています。

妊婦CPAへの対応は基本的には標準的なガイドラインや、地域のプロトコールに従うことが重要ですが、少しだけ対応方法が異なる点があります。

年間に遭遇する可能性は決して高くない妊婦CPAですが、いざ対応することになった時、慌てないためにも是非ご一読ください!

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妊婦の心肺停止の原因は?

これまで我が子に会えるのを今か今かと楽しみにしていた矢先、突然の悲報。

そして旦那さんは一瞬にして大切な家族を2人同時に失うことになります。

妊婦さんの心肺停止の原因は様々ですが、外傷を除くとこれらが代表的な原因として挙げられます。

・妊娠高血圧症候群
・塞栓症
・出血
・急性大動脈解離

主にこれらの疾患が挙げられますが、救急の現場でこれら原因を考える優先度は高くありませんので知識の1つとして覚えておいてください。

妊婦CPAへの対応はこれ

非妊婦へのCPAでは、できるだけ早期に除細動(適応の場合)やアドレナリン投与を行うようにトレーニングがされているはずです。

もちろん妊婦CPAにおいてもアドレナリン投与や除細動は重要です。

ただ妊婦さんの場合、まずは行う処置があります。

それは用手的子宮左方移動です。

心停止の妊婦で優先するのは質の高いCPRの実施と大動静脈圧迫の解除である。子宮底長がヘソの高さかそれ以上の場合、用手的子宮左方移動が胸骨圧迫中の大動静脈圧解除に有益な可能性がある。

引用:2015-AHA-Guidelines-Highlights-Japanese

ご存知の方も多いとは思いますが、妊娠20週以降になると大きくなった子宮によって下大静脈が圧迫されることによって静脈還流が低下する「仰臥位低血圧症候群」があります。

同じ原理で、妊婦のCPAに対して、通常の仰臥位のままCPRを行っても有効な血流を得ることができません。

そこで用手的子宮左方移動を行う必要があります。

それもCPRスタートと同時に

身体を左に傾ける方法もあるのですが、安全面で不安がありますし有効な胸骨圧迫が困難ですので用手的に子宮を左に圧排する方法をファーストチョイスとします。

限られた救急現場でのスタッフ数を考えると。

一人は気道管理、一人は胸骨圧迫、一人は用手的子宮左方移動。

そして対応できる医療機関へ迅速に搬送します。

医療機関では死戦期帝王切開術等の処置が必要になる場合がありますので地域のルールを再確認しておいてください。

まとめると、薬剤投与等の救命救急処置は大事ですがまずは用手的子宮左方移動です。

日頃からチームでトレーニングすることが重要です。

用手的子宮左方移動のやり方

ドラマ「コウノドリ」をご存知でしょうか?

周産期についてはあのドラマはかなり勉強になります!

ドラマの最終回では妊婦CPAのシーンがありますが、第一発見者の助産師が応援に駆けつけたメンバーに対して開口一番に指示した言葉は、

「子宮を押して!」

です。

つまり用手的子宮左方移動を指示しています。

実際のドラマを見て欲しいのですが、無料動画サイトでは発見できませんでしたので見たい方は以下のサイトから31日間無料で見ることができます。

無料登録は必要ですが見たいドラマ等が終わってすぐ解約すれば課金されません。

コウノドリの最終回で妊婦CPAのシーンがありますので是非ご覧ください!

※最新の情報はU-NEXTサイトにてご確認ください。

Take Home Message

救急救命士が妊婦のCPAに対応することは決して多くはありません。

しかし、いざ対応することになればプロとしての処置や判断が求められます。

日頃からイメージトレーニングを行いつつ地域のルールを再確認してください。

Q二郎

Paramedicをこよなく愛するQ二郎 テキストだけでは習得し難いノウハウ伝授が趣味 live in Japan